お客さまの心の中の内なる「気づきの種」を育てる

最終更新: 11月10日


問題意識を引き出すには


営業の方の胸の中に、ある不安が持ち上がるのではないでしょうか。

「お客さまの仕事の悩みを聞いたって、オレたちの売るものの話に結びつかなけりゃ時間の無駄だよな」


あるいは、


「どうせ最後にはオレたちの売るものに話を持っていくんだから、遠回りに伝えたってダメなもんはダメなんだよ。だったら、さっさともう一回用件をぶつけたほうがいいんじゃないの?」


うーん、そうおっしゃりたい気持ちも分かります。


お客さまの心理を尊重する


しかし、ここで考えたいのは、アプローチの流れの「最初の反対」の過程で、一度、断ったお客さまの心理です。


人間はプライドが高い生き物ですから、自分の口で言ったことに関しては、そうそう手のひらを返したように撤回することはしません(できません)。

ですから、いくら世間話を通じて接近したからといって、ついさっき断った用件をもう一度持ち出されたところで、「そうだな、やっぱり本気で検討してみるか」なんてことには、まずならないのです。


さらに、お客さまにはお客さまなりの事情があって断っているのだし、その事情をちゃんと受け入れ合意したのは、どこの誰でしたでしょう?


そうはいっても、私たち営業の目的は、もちろん「私たちの売るもので、お客さまのお役に立つ」ことですから、それとはかけ離れた悩みをいつまでもお聞きするのではボランティアになってしまい、会社から給与をもらってやる仕事ではなくなってしまいます。


そこで重要なのが、「気づき」の過程における二つ目の段階「お客さまの問題意識を引き出す」ということです。ここでいう問題とは、「私たちの売るもので、解決できる問題」のことです。では、どうやってお客さまの問題意識を引き出せばいいのでしょうか。



それは、内なる「気づき」の重要性です。

人間は、それがどんなにいいアイデアであっても、相手から一方的に勧められたときには、すぐには乗り気にならないものなのです。

逆に、自分自身の心の中にある「気づきの種」が小さな芽を吹くと、それを育ててみたくなり、「気づき」が育って問題意識にまで成長すると、何とかしてそれを解決したくなるのです。


「気づきの種」をくすぐる


他人がいくら「いいぞ」とお勧めしても、人にはそれぞれのご事情があります。


しかし、いったん自分の内側から「やりたい」と思い始めてしまうと、それを止めることはなかなか難しく、事情を乗り越えてでも何とかしたいと思ってしまうものなのです。


問題意識を引き出す具体的なスキルを確認する前に、このことをしっかり認識しておくことが必要です。


それでは行動理論で整理してみましょう。


■誤った行動理論

正しいものは正しい。理屈さえ分かってもらえれば(因)、提案は採用される(果)。


■正しい行動理論

人にはさまざまな事情がある。本人の内なる気づきこそが(因)、事情を克服し、行動への強い動機づけとなる(果)。


本原稿は、株式会社ジェック『行動人』から転載・加筆いたしました。

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