プロとしての信頼を築き うちあけを引き出す提言その②

最終更新: 11月10日


効果的な説明とは


効果的に提言を進めるための最初の段階は、「用具を活用してセールスポイントを説明する」でした。その目的は、商品・サービスの特徴を五感に訴え、お客さまの心に興味の柱を立てることです。


さて、ここで多くの営業パーソンの頭に浮かぶのが、

「きちんと準備していたって提案は難しいのに、今ここで聞いたお客さまのお悩みに対し、即興でうまくセールスポイントなんか訴えられるかなぁ」


という疑問ではないでしょうか。

その通り!簡単に身につくスキルではありません。しかし、思考回路が磨かれれば、誰もができるようになれるものでもあるのです。

ただし、思考回路にも磨き方があり、それを無視してやみくもに努力をしても、スキルの向上は望めません。


事実から効用へ 効用分析の思考回路づくり


そこで、ここでは「効果的な提言ができるようになるための、思考回路づくり=効用分析」の進め方について、確認しておきましょう。


効用分析とは、事実⇒効用⇒証拠の組み立てにより、商品・サービスの特徴と、お客さまにとってのメリット(効用)を結びつける技法のことです。


事例で考えてみましょう。


事実・・・●●式床暖房は、一日8時間の使用で料金約●●●円でお得です。


1次効用・・・だから、コストは安く済みます。

2次効用・・・だから、冬場でも快適な床暖房を、光熱費の心配なくご利用できます。

3次効用・・・だから、お子様も、おじいちゃんおばあちゃんも、気兼ねなく床暖房の効いたリビングでお過ごしいただけます。

4次効用・・・だから、別々の部屋で過ごしがちだったご家族が、ごく自然にリビングに集まるようになります。

5次効用・・・一家団らんのひとときが、また戻ってまいりますよ!


この事例でおわかりいただけますように、ここでいう事実とは、誰もが「その通り」と納得できる客観的な事柄です。ですから、数値的な表現などが非常に説得力を持ちます。

この事実が明確であればあるほど、この後の効用の根拠がはっきりするので、信用性が高まるのです。


しかし、事実そのものに、お客さまがメリットを見いだすことはごく稀です。

そこで、事実を出発点として、そこから生まれるメリットを論理的に展開していき、お客さまが「欲しい」と思えるような価値に結びつけるのです。


『だから』をキーワードにつないでいければ、論理的に大きな矛盾はないはずです。前述の1次効用~5次効用がそれを表現しています。


効果的な提言ができるかどうかは思考回路次第


1次~5次効用のそれぞれを比較してみてください。

商品・サービスの特徴から始まり、お客さまの生活シーンにつながっていることが、ご確認いただけるでしょう。言うまでもありませんが、お客さまが欲しいのは、自分の生活(または仕事)における、より具体的な価値です。


ですから、私たちの提供する商品と、その価値が結びつくことにより、自分にとってメリットと受け取ることができるのです。


私たちの売るものすべて(商品・サービスのみならず、会社や自分自身も含む)に関し、この効用分析を日々行うことで、より幅広いお客さまのお悩みに対し、その場でフレキシブルに提言できる思考回路が身につくのです。


では、行動理論で整理します。


■誤・・・「うまい提言ができるかできないかは(果)、もって生まれたセンス次第(因)」


■正・・・「うまい提言ができるかできないかは(果)、思考回路次第(因)。思考回路は磨けば磨くほど強化され、強化されればされるほど(因)、効果的な提言に結びつく(果)」


本原稿は、株式会社ジェック『行動人』から転載・加筆いたしました。

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