思い込みは行動変容をさまたげる9


今回の思い込みは、


「人生は、苦悩を突き抜け、ゆらがぬ閑かさに至る一本道」という思い込み(信念)です。


私たちは美しい地球の一部


青い地球が、真っ暗な宇宙空間にぽっかりと浮かんでいる・・・、そんな写真や映像を見たことが、きっとあなたもあるでしょう。


暗闇に穴が開いたように、そこだけが命を育み青く輝いている・・・、地球。なんと美しいことでしょう。


これは、昔の人が決して見ることのできなかった映像です。昔の人に言わせれば、きっと神様や仏様の視点からの映像でしょう。


この美しい地球の映像を見ているとき、実は、私たちは自分自身も同時に見ています。なぜなら、その青く輝く地球の中に、私たちがいます。私たちは、美しい地球の一部なのです。


そんなことをじっくりと味わう時間を、ほんの三分間でよいですから、取ってみてはいかがでしょうか?

さあ、目を閉じて、たった三分間、美しい地球と自分が一体であることを、深く味わってみましょう。

それは、ほんのひとときの気休めかもしれませんが、着実に、心のゆとりが生まれるはずです。


あなたがどんな境遇にあり、どんなつらい思いをなさっていようと、そういう外的な環境とは全く関係なく、あなた自身の「心の中に」、ぽっかりと、どんな悩みや苦しみからも自由で、おおらかで、静かで、落ち着いた空間が生まれることでしょう。


「心的安全空間」


国際基督教大学の小谷英文教授は、何者にも邪魔されない、心の中の安全空間のことを、このように名づけています。


どんなに苦しいときでも、あなたが青く美しい地球の一部として、宇宙の暗黒の中で輝いているという事実があります。


ですから、つらいときは、この事実を思い出し、毎日三分間だけでもよいですから、深く味わってみてください。あなたの心の中に、安全な空間が生まれることでしょう。

苦しみを突き抜けてゆらがない閑かさへ至る


「心の中の安全空間」を得るためには、それをより確実にし、より豊かにする方法があります。それは何でしょうか?

それは、私たち一人ひとりが背負っている苦しみのただ中を、一歩ずつ歩んでいくことです。


心の安全空間に至る道は、苦悩のただ中にある、と言えます。


ここに逆説的な真実があります。

例え話をしてみましょう。


閑さや 岩にしみ入 蝉の声


皆さんご存じの、芭蕉の名句です。森の中の山寺へ登る長い坂道。降り注ぐ蝉の大合唱のただ中を、一歩一歩、歩みながら、大自然と一体となり、いよいよ心は閑かに澄み渡っていきます。


「喧噪」の中でこそ、永遠の閑かさに触れることができるというのが、この句の心だと思います。


「耳」を使って表面的に聞けば「うるさく」感じる蝉の声でも、心を澄ませ「心の耳」で聴くならば、その奥にある「閑かさ」に出会い、確かめることができます。

「喧噪」から逃げるのではなく、「喧噪」のただ中を歩むこと。そのことが、「心の耳」のスイッチを入れる、きっかけになっています。


私たちそれぞれが、例えて言えば、悩み、苦しみという「心の喧噪」のただ中を通る、一本道を歩んでいるようなものです。


あなただけではなく、すべての人が、それぞれに、他人には知ることのできない悩み、苦しみを背負い、お互いに「心の喧噪」を生きています。


そのただ中を一歩ずつ歩んでいくとき、芭蕉が山寺の階段に汗しながら、心が澄んでいったように、私たちも心を澄ませることができるのです。

芭蕉は、蝉の大合唱の中、大自然と一体となり、ゆらがない閑かさを確かめました。


私たちも、苦悩するたびに、「心の喧噪」という苦難の階段を一段ずつ上がり、噛みしめながら、「自分は美しい地球の一部である」ことを思い出しましょう。そうすれば、心はますます澄んで、今の自分の中にある閑かさに、出会うことができるでしょう。


その閑かさを伴って、一つひとつの事柄に、焦らず、丁寧に対処していきたいものです。



本原稿は、株式会社ジェック『行動人』から転載・加筆いたしました。




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