
多くの企業が効果的な営業教育を模索している。
しかし、思うような効果が得られにくいのが現状ではないだろうか。
効果が出づらい営業教育の例として、よく以下のようなことが言われる。
1.営業レベルに関係なく、全員が同じ教育コンテンツを受講している。
2.さほど目的意識を持たないまま、自分事でないまま研修に参加している。
3.研修と現場が乖離しており、学んだことを活かせない。
4.いろいろ多くを学ぶけれど、自分との関わりが見いだせない。
5.上司が同じ教育を受けていないため、アドバイスをうけられない。
6.組織のバックアップが得られない。
7.現場に戻ると、営業活動が忙しくて研修の内容を振り返る暇がない。
つまり、営業教育の重要ポイント
①課題をもって教育を受講する。
②学んだことを現場で活かし、成功体験を積む
③上司をはじめ、組織がバックアップする風土を作る。
わかっていても目前の研修実施タスクもあり、効果が出にくい教育を実施しているのが現状だ。とはいえ、以前に比べると多くの努力で、随分工夫され、改善されている。
しかし、高度な営業教育になるにつれ、個人の資質ありきになりがちで、組織の底上げやレベルアップを図ることは非常に困難だ。
かつ、昨今求められているのは、個人の資質をどう伸ばすかである。
個人の資質を伸ばして、効果的な営業教育を行うには
個人には、見えている営業活動と見えていない営業活動 がある。
例えば、見えている営業活動とは、訪問件数、セールストーク、業績等
例えば、見えていない営業活動とは、情報の着眼点、アンテナ、思考回路、スタンス、考え方・・・等
この見えていない営業活動に着目することが重要であり、高いハードルでもある。
見えていない営業活動に着目するには
この見えていない営業活動の重要性を認識し、可視化する。そして顧客への営業活動に活かしていく。
それには、行動理論と組織文化の革新が重要です。
行動理論とは・・・
人が行動を選択するには、その人なりの理由(判断基準=価値観)があります。
この価値観を、三階層で可視化することで、成功の理由・失敗の理由がみつかります。
これらの理由を把握しておくと、成功に導く行動を意図的に再現することができ、失敗を引き起こしている行動は、その判断基準を意図的に差し替えることで、行動変容を起こすことができます。自分の行動選択の判断基準(価値観=行動理論)を発見し、より良い行動理論を確立することで、自ら行動変容し成長できるようになります。

集団性格とは・・・
「朱に交われば赤くなる」ということわざがあるように、人は企業に入ると、その企業で培われた組織文化(風土)に染まってしまうということがあります。その組織文化が「良い状態」であれば、一人ひとりが持っているもの以上の、個性や能力が発揮できるようになります。
組織文化は、その集団に属する人びとが共有している価値観と、それに基づく行動様式のことをいいます。ところが、価値観は多種多様存在するため、かえって掴みどころがないといえます。
そのように、数ある価値観と行動様式の中から、「一人ひとりが自律し、チームの総力で市場や社会に価値創造ができ、業績を上げ続けることができる組織」に必要な価値観と行動様式への変革が必要です。
以上、営業教育のポイントでした。