【商談の壁を乗り越える!】医療業界の営業担当者(MR)Tさん 新規開拓がうまくいかない

                   

私は毎日、病院・医院に医薬情報を提供することで、わが社の薬品をご採用いただいている営業担当者です。


ところが、行き先が片寄っているので、上司に「新規も行くようにしろ」と注意されます。

しかし、ドクターは忙しく、時間が取れないだけでなく、時間をいただけてもいざとなると言いたいことの半分も言えないのです。

理屈では、新規開拓もしなければ、業績も伸びないことは分かっています。


でも、我々の業界は特殊なのです。

なぜなら、余程のことがないかぎり、薬品そのもので差別化が図れないし、病院・医院の敷居が高く、新規参入は並大抵ではないのです。

また、残念ながら、わが社をあまりご存知ではないドクターもおられ、製薬の売込みをするのは気に入ってもらわない限り無理です。


ところが、既存の病院・医院においても、ライバル他社の攻勢が激しく、食い込まれています。そのような状況から考えてもライバルが新規に食い込んでいるのに自分ができていないのは、何か自分に欠けているものがあるではと悩んでいます。



                      

■なぜそうなるの?省いていませんか?「自社PR」 

          

我々が営業担当者としてお客さまを訪問したときに、まず何をするでしょうか?

挨拶をして、名刺交換をして、自己紹介をして、商品説明をして・・・。

一挙手一投足をっ実は見られています。


そして、そこにはお客さま心理が生まれているのです。

具体的には、警戒心(誰だろう、何しに来たのだろう)信頼感などが、高くなったり、低くなったりしているのです。


そこで、このアプローチの場面で、多くの営業担当者が軽く見ているためか?よく省いているのが「自社PR」なのです。


つまり、知名度のあるなしにも関わらず、自社の良さを売り込んでいない営業担当者が多いのです。

Tさんの場合も、人間関係づくりに気をとられてほどよい雑談から入って、自社PRがおろそかになっているのではないでしょうか?

その結果、商談に進展が見られないのです。

そこで、今回はこの自社PRに的を絞って考えていきたいと思います。



■今お客様が求めているものは?  

                  

我々営業担当者が売るものとして、商品、自分、会社、会社の制度などがあります。

そこで、基本的にいくら良い商品であろうが、良い人(営業担当者)であろうが、良い会社のシステムであろうが、しょせん良い会社(信頼できる会社)でなければ全てが無になってしまうのです。


では、良い会社とはどういうことでしょうか?                           

良い会社の大きな判断基準は、存続し続ける会社かどうかです。

つまり、お客さまからの支持を受け続けることができる、倒産リスクのない会社なのです。

なぜなら、購入する以上、できるだけ長期にわたっての安心を確保したい、といったお客さまが安心を求める時代だからです。

要は、お客さまにとって長期にわたって「安心」といったメリットを与え続けてくれる会社が良い会社なのです。


                   

目先にいくら良いヒット商品があっても、一寸先は分からないのが、激動の今の世の中の常です。

つまり、目先の動きだけでは、その会社の良い悪いの判断がつかないのです。


そこで、よい会社の条件としては目先だけではなく、会社としての姿勢(ビジョン)を明確にしていることが最低限必要なのです。

なぜなら、今後の姿勢が明確になっていないところには、お客さまにとっての長期にわたる安心がないからです。

お客さまはその姿勢に共感することで安心を得るのです。

ここまで、お客様が求めている良い会社について述べてきましたが、その求めに応えるためにも、自社PRが重要だということなのです。


◆自社PRの作り方~例~


 ・概要(会社名・資本金・社員数・拠点など)

 ・事業内容(ex製薬の製造販売))

 ・キラリと光るワンフレーズ(経営姿勢)


PRとは売り込みなのです。

したがって、良い会社であることを訴えることが必要なのです。そのためにも前述した良い会社の条件である、明確なわが社の姿勢(ビジョン)が大切なのです。

ところが、この姿勢を訴えていない、あるいは自社PRそのものを言っていない営業担当者が多いのです。


■錯覚している営業担当者 ~ なぜ自社PRをしないのか? ~                       

 

営業担当者は自分の会社のことは当然ながらよく知っていますが、お客さまも自分と同じようにそれを知っていると錯覚していることが多いのです。

したがって、自社の素晴らしさを訴える必要性があることに目を向けず、素晴らしさがあることすら忘れてしまっている、さらにはまったく知らない営業担当者が存在しているのです。

特にこの傾向は、大手企業の営業担当者に多いようです。

             

「ウチの会社には独自性(良いところ)がないから苦労するよ」と言っている営業担当者はもう一度考えてみる必要があります。

なぜなら、多くのお客さまとの取り引きが現在あるということは、独自性がある証拠ではないでしょうか。独自性があるからこそ、お客様はわが社を選んでくれているのではないでしょうか。


■とは言っても・・・という方へ                     


自社の独自性=素晴らしさ=他社との違い が分からないという方は自社の会社案内を見れば必ず載っています。

どの会社案内にでも、太字で会社の姿勢(ビジョン・理念・使命など)が明示してあります。それが、わが社独自のもの、つまりライバル他社との差別化が表現できるわが社の素晴らしいところなのです。

ところが、この当たり前のことを、わかっていても活用(会社案内・パンフレットなど)していないのが現実ではないでしょうか?

万一、自社の独自性がなければこれから創っていけば(表現すれば)よいのです。



■締めくくりとして   

                        

 Tさんのような悩みのある方はもう一度、自社PRをしているか、また、していても会社の姿勢を訴えてインパクトのある会社の売込みができているかどうかを見直してください。

前回の「用件」と同様、自社PRも決めましょう。


そうすることでお客様に安心感をまず与えることです。自社PRを軽く見ないこと!



本原稿は、株式会社ジェック『行動人』から転載・加筆いたしました。



関連記事

すべて表示

【商談の壁を乗り越える!】住宅営業Fさん お客さまへのアプローチが苦手

住宅、住宅販売会社に入って1年足らずの営業担当者Fさん 訪問やオンライン商談をしています。しかし、電話でアポイントをとることすら難しい中、たとえ会えたとしても、商談に入るとあまり話が続きません。お客さまの表情も固く何を話してよいのか話題が浮かばず、すごすごと帰ってくる状況です。

【商談の壁を乗り越える!】通信機器営業Kさん 技術から営業に転属して2年 お客さまに説明が伝わらない

私は通信機器会社に入社して10年を迎えますが、技術から営業に転属して2年目の営業担当者です。 技術には自信があるのですが、お客さまと話をすることが大変苦手です。商品知識には自信があります。しかし、それがお客さまに伝わっていないのです。そこで、お客さまに分かり易い商品説明の方法が