【商談の壁を乗り越える!】スポーツ用品メーカーの営業担当者Aさん 人間関係重視でお客さまに迫れない

                   

私は、スポーツ用品(野球・サッカー用品など)を小売店に卸売している会社の入社三年目の営業担当者です。既存のお客さまに対してのルート営業が中心です。


私はお客さまとリラックスした感じで話すことが自然にできて、お互いが打ち解けた状況をつくりだすことにはけっこう自信があり、お客さまにも可愛がってもらっています。しかし、それが馴れ合いになってしまって、肝心なことが切り出せずに無駄な訪問に終わってしまっているのです。


上司からは「もっと売り込め、真剣さが足りん、目的意識をしっかり持て」など、日々注意をされています。


確かに、もう一歩踏み出すことができていないのは事実です。なぜなら、せっかくの人間関係を崩したくないとも思いますし、肝心なことが言い切れないので商談の進捗を遅らていることは、自分としても分かっています。


そのためか、人間関係はかなりできているお客さまと思っていても、注文はなかなかしてくれないことが現状としてよくあります。




■なぜそうなるのか? 

                         

肝心なこと(用件)を切り出せない原因の一つには、「人間関係を壊したくない」といった思いがあります。つまり、お客さまの出方を恐れているのです。また、実際に何をキッカケに切り出していけばよいのかが分かっていないということも考えられます。


世間話にも、いろいろありました。そして、順番もありました。

商談の場でより事実として受け入れやすい話題である

①「仕事環境を誉める」

②「個人的話でイエス」

③「相手の仕事の話でイエス」

実は、この③が既にリサーチのキッカケになっているのです。


つまり、話題が単なる仕事の話から相手(お客さま)の仕事上の悩みに入れば、そこからがリサーチに入っていると認識すればよいのです。


したがって、世間話の③で仕事の話をしている時には、どんなお悩みがあるだろうかといった観点での話の展開が必要なのです。

ところが、悩みの話などできないと苦手意識を持っている営業担当者がたいへん多いのです。


■なぜ、難しいのか?

                          

まず、相手(お客さま)に興味・関心があるのかどうかなのです。

そして、真剣にお客さまのことを考えようとしているのか?ということです。

「何とかお客さまのお役に立ちたい」といった意識があれば、自然にお客さまの、仕事をはじめ、あらゆることに関心を持ち、分からなければ質問で確認をして、その問題解決をしようとするのではないでしょうか。


半面、他人のことを真剣に考える余裕のない営業担当者は、お客さまの悩みなど聞けないことを、苦手意識として片付けてしまっているのです。


■気づきができずに成功はなし 

                     

業種、業界を問わず、トップセールスと言われている人は、この「悩みを聞いて」「問題意識を引き出す」といった気づきをしています。

なぜそれができるのか。それは単なるテクニックではなく、心からお客さまの問題を解決したいといった思いがあるからです。

だからこそ、悩みを聞いてそれを解決する方法として、「その点ですが」と言って真剣に提言をすることができるのです。



■気づきができてこそ提言が活きる 

                   

気づきに絡めて提言をすることで、お客さまの心理としては、「自分が少し話した悩みに対して、この営業担当者は真剣に訴えてくれる=自分のことを真剣に考えてくれる営業担当者=力量のありそうな営業担当者」といった信頼が生まれ、そこで出てくるのが「実は・・・」といった、本音=うちあけなのです。


■とても難しいと思われる方に


お客さまに対して真剣にお役立ちしようという思いでお客さまに興味・関心を持つことです。

さらに、常に次のことを意識しておくことです。

①取り引きしようと思う相手の悩みを推察しておくこと。

②売るもののセールスポイントがどのようにお客さまのメリット(悩み解決)に繋がるかを幅広く、直接、間接の両面から研究しておくこと。

③お客さまのコスト・売り上げ・環境改善などに対して、必ず直接・間接的に絡むものと信じて取り組むこと。


要は、世間話止まりの商談に終止符を打つためには、メリット(効用)研究して、気づきに磨きをかけることが最重要ということです。



本原稿は、株式会社ジェック『行動人』から転載・加筆いたしました。



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