変化の激しい時代において、「イノベーション」が企業の経営課題として上げ
られるようになって久しい。
イノベーションは、異質なものの掛け合わせで起こることが多い。
国籍・人種・言語・宗教・生活習慣・価値観等々、多種多様な人材を受け入れ、
イノベーションを起こしていこう、という話は数年前から当り前のこととなっ
ている。
それは多様な人材を「受け入れる」という発想にすぎない。
しかし、これら人材一人一人が、多様性を有していたとしたらどうだろう。
AさんとBさんは両方プロフェッショナルな人材である。
Aさんは、自分の仕事の専門性を追究したプロフェッショナルである。
Bさんは、それに加えて、いろいろなことに興味関心を持ち首を突っ込んでおり、
その他の分野の知識や情報を沢山持っている(浅く広いレベルでも良い)。
AさんとBさんのどちらが、柔軟な発想で新たな価値を創造できるだろうか。
つまり、Bさんを「つくる」ことが、これからの企業に必要なことなのではな
いだろうか。
最近、「副業制度」を導入し始める企業が増えている。
本業以外に、副業を持つことで、視野が広まり、人脈も広がる。
これが、本業に良い影響をもたらすという考えからだ。
これも、「多様性ある人材づくり」を狙った企業としての施策のひとつといえ
るだろう。
また、WEB上で大学講座レベルの高等教育が無料で受けられる「MOOC
(ムーク)」が、世界で急速な広まりを見せている。
受講者の多くは社会人であり、様々なテーマの講座を受講している。
ジェック社員の中にも興味あるテーマのMOOCを受講し、結果として、自分
の業務の革新につながったというケースもある。
これからは、市場や顧客のニーズの変化や、新分野への挑戦など、あらゆる局
面に即応できるための人材を「つくり」、スキルバンクとして企業に登録して
おくことが、企業の未来を創る進化発展の鍵となるのである。
20160706 ジェックメールマガジンより