一年ほど前に、当社の営業担当者の会議後の飲み会で「史上最高齢営業部隊を目指す」とぶち上げたリーダーがいた。
これが、あながち、冗談とも思えない。
当社は、かつて新卒採用をしていた時期もあったが、今は、ビジネス経験者を中途採用し育成しているため、入社時の年齢が比較的高く、平均30才代半ばである。
そのため当社の平均年齢は、特にインストラクターや営業担当者の場合、新卒を採用しているような会社と比べると相当高い。
入社年が浅い社員なら、40代半ばでも「若手」と呼ばれる場合もある。
労働者人口が減る中、多くの企業で、定年延長が当たり前になり、場合によっては定年制度そのものがなくなっていくような世の中だ。
私事ではあるが、義父は82才になるが、いまだに某大手印刷会社の技術職である。
カレンダーのような、高品質な発色が命の印刷では、インクの混ぜ方、印刷スピード等、微妙なさじ加減が必要らしく、その技能を乞われているようだ。
そう考えると、当社でも、70才代で営業活動をしても良いかもしれない。
そのためにも、体力を付けないと・・・と色々考えてしまう。
ダイバーシティマネジメントというと、女性活用か、外国人や障がい者雇用等と考えそうだが、最近は、「高齢者の活用」もその中に入っているし、多くの事例・実績が生まれている。
おそらく、これからの70才代は、今の50才代と遜色のない働き方ができる人が多いに違いない。
とはいえ、知識や技能は時代遅れになり、新しい技術を使いこなせない、という場面もあるだろう。
しかし、多くの場合、業務の流れの本質は、変わることはない。道具ややり方が変わるだけだ。
イレギュラーな事態など、原理原則から学んできた経験値の高いベテラン社員が必要となる場面は多いに違いない。
ある化学品のエンジニアリング会社では、何か異常があると、若手社員はすぐにモニターにかじりつくが、ベテラン社員はすぐに現場に行くそうである。
自ら組み立ててきた仕組みだからこそ、問題の原因が推察でき、対策も打てるのだそうだ。
ベテラン社員のその知恵を生かす体制が、今後も求められるに違いない。
20151028 ジェックメールマガジンより