経営の本来の目的に立とう

商売は世の為、人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり

(商売戦術三十ヶ条) 『松下幸之助大事典』


「企業の目的は何か。」

この問いに対する松下幸之助の明解なこの解答は、昭和11年1月に発表されたものだ。


企業の目的については、「顧客の創造」「社会への貢献」「永遠の存続」など色々あるが、よくいわれるのは、「利益の追求」である。

しかし松下幸之助は、企業の目的は世の為、人の為の奉仕、つまりお役立ちであって利益ではない。

利益はお役立ちの結果の報酬になると、80年も前に言っていたのだ。


そうは言っても、

「世の為、人の為」なのか、「利益の追求」なのか、企業は時にして揺れ動く。


利益を最終目的にしてきた企業には、ともすれば利益のために何かが犠牲になるのはやむを得ない、という企業サイドの身勝手さが働く傾向がある。

時には、従業員の健康や社会の利益を犠牲にすることもある。


ブラック企業や近年のコンプライアンス違反に相当する各種偽装問題等は、企業の目的を利益の追求のみにおいた当然の結果といえないだろうか。


一方、 近年は、様々な地域貢献など、直接利益に結びつかない活動を重視する企業も増えてきた。

「社会的企業」という言葉もあるように、利益より、経営者はもとより、従業員や地域社会の夢を実現することを目的とする経営体もある。


このように、理念を軸とした経営を標榜する企業も多くなったように思う。


従業員のやりたいことや使命と、会社の理念・ビジョンを統合して、その実現を通じて共に繁栄していく道を探る。

人としての幸せを追求し、仕事を通じて自己実現をはかり成長する。

これができれば経営者冥利である。


そのような条件を整えた企業が、魅力ある企業として優秀な人を集め得る。

結果、永続的な経営がなりたつ。


いずれにせよ見失ってはならないことは、本来業務を通じてお役立ちすることである。


20160302 ジェックメールマガジンより

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