「ありたい姿」実現に向けて

最終更新: 2018年7月24日

企業には「社会に対して、このような価値を提供する企業になりたい」「この事業で、こういうお役立ちをしたい」というような"ありたい姿"がある。

しかし、企業の大小にかかわらず、目標とありたい姿が混在している例や、そもそも目標は示されていても、ありたい姿が明確でない事例を多く目にする。

従業員が500人規模のある中堅メーカー様では、長年トップが営業の陣頭に立ち、 番頭格の役員に工場を長年任せていた。

そのため、営業的な数値目標はあるものの、企業としてのありたい姿は、明文化されておらず、トップに直接お聞きしても、同様にはっきりしなかった。

ところが、その企業には、創業の頃に書かれた「モノづくりの心構え」が存在し、それにより市場の優位性が確保できるモノづくりを行ってきたことがわかった。

その「心構え」が、社員に脈々と受け継がれ、知らず知らずのうちに、 企業としてのの理念やありたい姿になっていたと思われる。

しかし、市場環境が激変する中、この「心構え」より具体的に未来を描いたありたい姿が無いと、企業変革・モノづくり革新は難しいかもしれない。

また、大手企業のある部門では、ビジョンがあり、その中に明確な数字目標を組み込んでいたが、その一方で、その数字を達成するためのありたい姿とその実現のための戦略があいまいだった。 従業員にとって、数字目標は必要だが、事業をどう進めるのかの指標がないと、 何をするにも方向が定まらない。

逆に、数字中心で語られるビジョンは、そのうち、数字だけが独り歩きし、 数値管理中心の活動を強化したり、数字さえ上がれば手段は問わない、という行動を生んだりすることにつながる危険性をはらんでいる。

そうなると、「夢」のあるはずのビジョンが「悪夢」になってしまうのだ。

トップだけではなく、企業のマネジメント層は、この目標を達成した時の自社のありたい姿を明確に描くことと、そこに現状を打破し、どう近づくかの変革のプロセスを作ることが求められる。

事例に上げた企業の共通項は、「ありたい姿を描き、変革のプロセスを作ることができるような幹部社員を育成してこなかった」ということではないか。

実はここが変化の激しい現代を生き抜くキーになるのではないかと思う。

20180624 ジェックメールマガジンより

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