念い(おもい)がないと人は動かせない

念い(おもい)がこもると聴き手の心を打つものである。


弊社では、インストラクターをすべて自社で育成しているのだが、育成の過程で、「すべての人が、それぞれ強みと弱みを持っている」ことがよくわかる。


語りが得意で情景描写はうまいが、細部に入りすぎて伝えたい本質がよく分からなくなる人。話の本質は明瞭だが、素っ気なく心に届く話にならない人など。それが個性ではあろう。


そして、訓練を続けていくと、ある時を境にして、伝えたい本質が聴き手の心に響いてくるようになる。


その段階に至るまでには、さまざまな試行錯誤を繰り返す。

「自分が仕事や生活のなかで、確かにこれが分かっていないために、大変苦労をした。遠まわりをした」と悟ったとき、初めてその話に念い(おもい)がこもる。



また、ある管理者が、

「会社方針が出されて、これだけは今期何としてもやり切らねば!というものがみえて、そのための体制、戦略がはっきり自分の中で描けたとき、不思議と部下も関連部署も皆いきいきと動きはじめる。『考えていないこと』は何ひとつ具体化されないのですね」と語っていた。


経営も同じで、念うことだけが具象化するのだから、どれだけ強く、どれだけ大きく念うかが出発点となる。


しかし、社長一人の念いで具体的な動きを産み出すことは難しい。

社員一人一人に、「念う」ことが、どれだけ社員の幸福への希望にそえるのか、顧客に役立つのかをあわせて分からせることも必要となる。


その上で、問題と直面して、しっかりと対応していく。

自分の決定を信頼し、多くの協力を引き出すために、将来、当然こうなると思われるものを見通す「必然の先見」という指標を手離さないこともあわせて大切なことである。


20150210 ジェックメールマガジンより



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