ハーツバーグが提唱した動機づけ要因の理論に従うならば、仕事の中で動機づけをするための要因は下記の通り。
・ 仕事をやり遂げた時の達成の喜び
・ 難しい仕事に対して上司や同僚が承認してくれた時の嬉しさ
・ 大きな責任を与えられた時の喜び
・ 苦労を重ねた上で自分が成長したことを実感した時の喜び
・ 仕事自体に変化があり、仕事への興味が続いている時の興奮
衛生要因(*)は充足されているという前提だが、この動機づけ要因を十分に充たす仕事を新入社員に与えられることは少ないのではないか。
新入社員が入社した直後の早い段階では、大きな責任は与えられないし、変化に乏しい作業が続くこともある。
コーチングのような指導方法よりも、まずは仕事を覚えさせるティーチング的な指導が中心になるので、創意工夫の余地も少ない。
結果、変化のない、指示された作業をこなすだけになってしまうことも多い。
しかし、彼らの承認欲求を満たすことぐらいはできるし、それが、入社当初の一番の動機づけになると考えて良いと思う。
なぜなら、近年の新入社員の意識傾向として挙げられるのは次のようなものだからだ。
・「ほめられて育った」ため、「認められる」ことが好き
・「競争する」ことよりも「共生、協調する」ことを求められてきたため、仲間意識を持つことを大事にする
・言われたら、言われたことだけはやる。相手の期待に応えようとはする
そばで見ていてあげるだけでも良い。小さな成功を一つずつ褒めてあげることもよいだろう。工夫は大いに歓迎すべきだ。
失敗に対しても、我々は寛容に受け止め、成功のキッカケとさせればよい。
恐らく彼らは、受容や共感、相互信頼、尊敬と言った言葉が大好きだ。
仲間として受け入れ、歓迎する姿勢こそ新人受け入れの要点となるだろう。
(*)少しでも欠けると不平・不満につながる要因のことで、職場環境がこれに該当する。
20150225 ジェックメールマガジンより