多様性の時代といわれている。
複数の市場が絡み合い、コラボレーションし、新たな価値を創りだしていく
ためには、企業は、働き方や価値観・人材の多様性を活かしながら、
イノベーションを起こしていく人と組織づくりへの転換を迫られている。
どの企業にもいらっしゃると思うが、ジェックには、何か困ったことが
あったら、とりあえず相談する対象として、Aさんという人がいる。
聞いたことがないこと、前例にないこと、新しいことを求められた時など、
自分の中に「解」が無い場合に、まずAさんに聞いたり相談したりするのだ。
なぜ、Aさんに相談するかというと、普段から色々なことにアンテナを立て、
取り入れているから物知りで、「解」を導き出す"引き出し"が多いことと、
新しい相談ごとをおもしろがって聞いてくれるからである。
なおかつ、Aさん自身が知らないことでも、その場で調べ、それなりの
アイデアをくれたり、一緒に動いて成果を出そうとしたりしてくれる。
こうしてAさんには情報が集まり、ますます新しい知識やスキルが身につき、
人から頼られる存在となっているのである。
組織に、"引き出し"が多いAさんが一人いると重宝するのは間違いないが、
Aさんが、二人、三人…沢山いると、そして、そのAさんたちが集まると、
今までにない状況に直面したとしても、どこかからの"引き出し"を開いて
知恵を共創し、新しい価値を生み出すことができるのではないだろうか。
まさしくイノベーションである。
こういった"引き出しが多い人"を、昨今では、異業種交流や副業制度などで
育成しようと試みる企業も増えてきた。
異業種交流や副業制度は、いわば"引き出しが多い人"を育てる手段であり、
つまりは、"学びの多様化"を促進するための打ち手なのである。
ICT技術の目覚ましい革新により、我々は「いつでも、どこでも、誰とでも」
創発し合い学び合う環境を手に入れた。
遠隔地で仕事をしているから、働く時間帯が違うから、職種が違うからなど、
「働き方」の多様性に合わせて「学び方」を選択するだけではなく、
「"引き出しが多い"=多様性を内在した創造的な人」を育成するためにも、
あらゆる学びの手段を使うことが、これからの「学び方」である。
それらの取り組みが企業成果を生み出す原動力となるのである。
ジェックメールマガジンより 20180405