9月に旅行で訪れたスコットランドのグラスゴーで嵐に遭遇した。
飛行機は飛ばず、電車も動かず、一日、足止めを食うことになった。
この時、大慌てで手配したホテルでBBC放送を見ていたが、グラスゴーでは日本のNHKが台風の時にやっているような気象情報はほとんど流れない。
ましてや、交通機関の運行情報は見つけることができなかった。
まっすぐ歩くことができないような風が吹き荒れているにもかかわらずである。
仕方なく、twitterを頼りに、情報収集をするしかなかった。
このあたり、日本の方が災害とその対応に対して感度が高いのではないかと思った。
先日、日本漢字能力検定協会の選んだ今年(2018年)の漢字は、「災」だった。
今年は、数多くの大規模台風の上陸、地震、猛暑等、多くの天災に見舞われた。
天災のみならず、パワハラ問題や、多数の企業の品質不正の問題などの人災もあった。
それがもとで人の命に係わる災害につながりかねない状況もあった。
まさに、「災」の年であった。
企業の品質不正の問題は、多数の企業で繰り返されたが、どこまでトップが人任せにせず、本気で対策に乗り出すかで変わるものだろう。
浸水被害に見舞われた地域でも、その復興の主体は人であり、同じことを繰り返さないためにも、災害の記憶を伝え続ける必要がある。
住人が自ら災いの有ったことを伝え続けなければいけない。
「災い転じて福となす」という。
仮に、災いを起こすのが自然だったとしても、福に転じさせるのは、人である。
まして、災いを起こしたのが人だった場合、人がなんとかするしかない。
企業人であれば、なおのこと、「災」も「福」も人が作るものであると肝に銘じ、
組織の人と組織を通じて、「福」を生み出す仕事をしていきたいものである。
20181227 ジェックメールマガジンより