スコットランドとUKを旅して見た日本の未来

昨年9月に、イギリスに行く機会があった。

7日間の旅だったのだが、目的がウィスキーだったので、ほぼスコットランドに滞在し、今のイギリスがどうなっているのかということは、考えずに行った。


中学校の社会科で「イギリスは、ゆりかごから墓場まで」という政策を取っていると学んだ。

その学習の記憶は、エディンバラに到着直後に崩された。

エディンバラ郊外のハイマーケット駅前にスターバックスがある。

そのすぐ横で、地べたに座り込んで、スタバのカップを持っている青年を見た。

こんなところで座り込んでコーヒーを飲んでいるのかと思ったが、そうではなかった。

いわゆる物乞いだった。


その後、グラスゴーに行き、町中を散策していると、100メートルおきくらいで、ハイマーケット同様に座り込んでいる人を見た。

そのグラスゴーでは、労働者が仕事を求めるデモにも遭遇した。


イギリスの最終日、ロンドンでもバイクに乗った何百人もの集団に遭遇した。

それもデモだった。

それだけではない。

ロンドン郊外の食品スーパーには、フードバンクのボックスが置かれており、グラスゴーの町中に散在するごみ箱の多さにも驚いた。



1980年代、サッチャー政権により、多くの国営企業が民営化され、新自由主義経済に移行したということや、EUの中でもポンドを維持し、どちらかといえばEUへの参加も積極的ではなかったイギリスを思い起こした。


そして、今のブレグジット(EU離脱)の問題。

そこまで考えると、路上に座り込む若者や、デモ隊の存在を少し理解することができた。


イギリスの近代史観をアップデートしつつ、思ったのは、日本はイギリスの10年くらい後を追っているのではないかと言うことだ。

例えば、国営企業の民営化をイギリスでは1980年代に体験し、日本でも国鉄、郵政、日本たばこ等の民営化を1990年代以降に進めた。


「クールブリタニカ」が打ち出されたのが1990年代、日本での「クールジャパン」は2010年代。

イギリスを代表する政党の一つ労働党が中道化したのは、1997年のブレア政権、民主党が社民党・国民新党との連立政権(鳩山首相)を作ったのは2009年。


そして、現代、イギリスでは貧困に関する報告も出されている(国連人権高等弁務官事務所の特別報告者による)。

その報告の中では、中産階級の一部までも、フードバンクを利用しているという。

そこまで、イギリスの貧困化は進んでいるということだ。

レポートの冒頭では「人口の5分の1である1,400万人の人々が貧困」と書かれている。

( https://www.ohchr.org/Documents/Issues/Poverty/EOM_GB_16Nov2018.pdf )


日本と違うのは、多くの植民地を抱え、ある意味自然と移民国家化していった点や、映画「ボヘミアンラブソディ」でフレディマーキュリーの性的少数者としての存在がクローズアップされているが、1987年には既に同性カップルの権利を認める法案が可決されていること等、寛容さはイギリスの方があるようにも思う。


それらの違いも含め、もし日本がイギリスの後を追うような社会状況だとすれば、10年後には、実質的な失業率が7%台になり、収入の二極化がさらに進み、社会を担ってきた中産階級が減少し、政治も不安定になる。


そうならないためには、共助の精神を根付かせることではないかと思う。

地域が活性化し、その中で人々が相互に連携しながら生きていく姿が

今後のあるべきもののように私は思う。


20190207 ジェックメールマガジンより


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