有言実行と不言実行

最終更新: 3日前




「有言実行」という言葉は、宣言して目標を達成するということでは、目標管理制度や、対外的な中期経営計画などで求められるものだ。

他にも「コミットメント」という言葉も浸透してきたし、「コーポレートステートメント」という言葉もある。

ただ、それは「達成して、当たり前のこと」でしかないはず。


一方の、「不言実行」の人は、「黙って成果を出す」ので、目立たず、評価されないことまできちんとやる。



私の周りの50才未満の10人に、「有言実行という言葉」に関して、下記のように、順に質問をしてみた。

1.「有言実行」という言葉を知っているか? 知っている 10人

2.「不言実行」という言葉を知っているか? 知っている 4人

という結果になった。


かつ、「有言実行」の対義語は「不言実行」であることを答えられた人は1人だった。


広辞苑第4版(1991年, 岩波書店)には、「有言実行」という言葉はない。

第7班(2018年, 同)には、意味の前にかっこ書きで(「不言実行」をもじって作られた語)と書かれている。

いつの間にか、「不言実行」より「有言実行」の認知が高くなってしまったようだ。




有言実行と不言実行、どちらが良いか?


「有言実行」は、「言ったかぎりは、やる」という意味合いが強く、ともすると、その発言した範囲でしか成果を出そうとしない。

つまり、極論すれば、評価につながることしか手を出さない。

場合によっては、全体のことは無視してその約束した成果を出そうとする。


それに対して、不言実行の人は、「やるべきことをやる」のであって、自分の評価は脇に置いておいても、全体の成果を考えて黙々と行動する。

役割と役割の隙間を埋めるような仕事を黙ってやる。

だからこそ、「不言実行」で「黙っていても、成果を出す」人こそが組織においては重要であることを見逃してはいけない。


縁の下の力持ちの人は、「これをやります!」などと高らかに宣言したりはしない。



価値観の変遷が背景にあるのか


かつては、企業でも日常生活でも、「不言実行」型の人の方が、

「有言実行」の人より格好が良く、よい評価を受けていたはずだ。

「不言実行」より、「有言実行」という言葉の方が認知されている現代は、

「有言実行」の方が評価が高いと思われているようだが、それは誤りだと思う。


ちなみに、50才代後半の人、5人に同様の質問をしてみたが、

全員が「有言実行」の対義語として「不言実行」を言うことができた。

バブル崩壊以降に、何かの価値が変わったのかもしれない。


20190704 ジェックメールマガジンより



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