日本企業が、「グローバル」という言葉を使いはじめて久しい。
日本企業が、外国に進出する機会も増えたが、
日本で、外国人社員として日本企業に入社してくる人たちも増えた。
この10年、ジェックで開催している新入社員研修に、
外国人社員が参加することが当たり前になってきた。
採用側は、さまざまな不安を解消し、
自信をもって職場で活躍できるようになってもらいたいと考えている。
例えば、入社時には、
‐うまく職場の人間関係を構築できるか
‐本当に仕事を任されて、やり遂げられるか
‐言葉の壁を越えて、意志の疎通がうまくいくか
‐日本人は仕事に対して厳しそうなので、叱られるのではないか
という不安を抱えていることが多いと思われる。
さらに、入社後は、
‐皆、そうだからと、横並び意識が当たり前
‐意見の質よりも、伝え方の方を重要視する
‐若手社員は、指示される仕事に疑問を持っても、質問せずに引き受ける
など、日本の新入社員が置かれている職場環境に違和感を覚え、
やっていけるかどうか、不安が増すことが多い。
こんなことは当たり前だろう、常識だろうということは通用しない。
我々には、異文化の社会に勇気をもって飛び込んで来た人たちを
受け止める度量が必要だ。
まずは、外国人社員が大事にする価値観と日本企業が大事にする価値観の
違いを理解し、ギャップを解消していくことが必要になってくる。
なぜ報連相が必要なのか、なぜPDCAが必要なのかを、
納得できるまで伝え続けることが重要である。
外国人社員も、日本企業の中でのビジネスマンらしい言動が
できるようになれば周りからの信頼を得やすくなる。
日本式の挨拶の習慣や、報連相の仕方、電話対応など、
わからないこともたくさんあるだろう。
そこはまず練習して行動に移し、トレーニングをし続けることで、
不安を少しずつ解消していくことしかない。
一足飛びの近道はなく、地道な努力が必要になる。
そして何より必要なのは、コミュニケーションを取り続けることである。
外国人社員の成長・活躍を「諦めない」「信じる」というマネジメントが、
お互いを成長させて、組織を強固にしていくのだ。
20200305 ジェックメールマガジンより