ニーズの「束」と「核」を再点検

昨年、自宅用のPCを買おうとして、色々情報を得たが、

かなり逡巡する結果となった。

価格や付帯ソフト、CPU、メモリー等基本スペック、

さらには大きさ、色、拡張のし易さ、アフターサービス等、

PCを買おうとするだけで、かなり多くの条件を考え、悩んだ。


伊丹敬之が『経営戦略の論理』(第四版, 2016, 日本経済新聞社, p.88)の中で

「ニーズの束」という言葉を使っていたが、まさしく自分がモノを買う時に

消費者の側としてそのニーズの束に逡巡していたのだ。


(以下引用)

「顧客がある製品(あるいはサービス財)を買おうとするのは、

その製品に何らかの価値を見出しているからである。

その価値への欲求を「ニーズ」と呼べば顧客のニーズは多面的、多次元で、

束になっているのがふつうである。

そのニーズの束は一般的には次のような四つの要因に分類できる。

・製品そのもの(性能、品質、デザイン、付帯ソフトなど)

・価格

・補助的サービス(アフターサービス、支払条件、購入のしやすさなど)

・ブランド(製品や企業のイメージ。社会的評価など) 」


ジェックでは、「購買の第一動機」として、

そのお客さまが最も重要視するニーズに焦点を合わせ、

セールスポイントと効用を伝えるように指導している。

しかし、他の条件、このニーズの束の様々な条件がクリアされていないと、

購買の第一動機がよほど大きな比重を占めない限り、

それだけで購買に至ることはない。

そんなことをしたら、後で様々な後悔が訪れることは容易に想像できる。


私のPC購買でいえば、

最低限の基本スペックが満たされていることが第一動機だっただろう。

しかし、家に置く以上、家人の承認が必要で、

そこで私にとってどうでもいい色や形というニーズの束が発生してくる。

ここを外すとPCは置き場を失う。


この本では、「ニーズの束」に対して、

「ニーズの核(訴求ポイントの核)」(p.90)という言い方で、

ジェックで言う「購買の第一動機」について書かれている。


先に書いたように、訴求ポイントを明確にしないと、商品・サービスは

差別化できないし、魅力はなくなる。

もちろん、核以外のニーズは無視するわけではない。

それらの比重を明確にし、最低許容水準を超えるようにしなければ

ならないと書いている。


ニーズの束と核、この二つの発想は、採用でも生かせるだろうし

(待遇なのか、やりがいなのかではなく比重をつけて訴求)、

ちょっとしたセミナーを行う時でも使える

(内容なのか、日程、講演者の知名度等)。


核となる訴求ポイント、ニーズは何なのか、

諸ニーズの何にどう比重を置いて最低許容水準を満たすようにするのか。

自社が提供する商品・サービスで一度、点検してもよいかもしれない。


20200430 ジェックメールマガジンより


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