言われたことを言われた通り、マニュアル通りにできるだけでは、「一人前」とはいえません。本当に自信を持って仕事を一人前にできるようになるためには、まだまだ身につけなければならないことがたくさんあるでしょう。
例えば、当社のことをご存じいただいている既存のお客さまでなく、当社のことも商品のことも全くご存じない、新規のお客さまを開拓するにはどうするのか?
マニュアルには載っていないトラブルや、部品がないときの応急処置にはどう対応するのか?
先輩がしている高度で特殊な業務を、自分が担当できるようになるにはどうすればよいのか? などなど。
こうしたことを安心して任せてもらえるようになって、はじめて「一人前」として認められるのです。そして、「一人前という未知の自分の可能性」に挑戦する時期がスタートしたのです。
◆能力目標
ご存じのように「自己責任意識」とは、「今の自分をつくったのも、将来の自分をつくるのも、すべて自分であり、自分以外の誰でもない」という考え方のことです。
しかし、「将来は、どういう分野でどう活躍していたいのか?」という「志」を明確にしないまま、目の前の選択をその都度の判断で重ねていくだけでは、あらぬ方向へ進んでしまう恐れが生じます。
あの本田宗一郎氏が、「世界のホンダになる」と決めて、そのことを判断基準にして突き進んで成功したように、「志が選択を導く」のです。
しかし、スタートしたばかりの私たちの中には、人生全般の志というには早い、と感じる方もいらっしゃるでしょう。
そこで、まず、これから半年後までに一人前として、どんな「能力」を、どのレベルまで伸ばすのか? という目標を明確にすることから始めて、選択を誤らないようにしましょう。
一人前を目指して、果敢に挑戦しましょう。